佐賀県有田市の楽しみ方ガイド
掲載日:2020.12.11 / 更新日:2022.3.10
白磁や色絵などなど、豊かな表情を見せる有田焼。その歴史は400年を超え、近年、新ブランドや若い作り手の作品が続々と生まれている。さらに、焼き物の町を楽しむユニークなツアーやプランも登場。新しい風が吹く有田へ、遊びにでかけよう。
- (写真左上)商家や窯元のギャラリー、洋館が並び趣のある有田の町並み。
- (写真左下)「キルンカフェ」の登り窯サンデーのテイクアウト550円。TEL:0955-25-9389
- (写真中央)地元の男性ガイドが、登り窯の廃材などを使ったトンバイ塀といった有田の名所やショップを案内するツアー“うつわ男子”料金:3時間4,500円~。「有田まちづくり公社」TEL:0955-25-9170
- (写真右)「アリタポーセリンラボ 有田旗艦店」のカラフルな器は、食卓を明るくしてくれそう。TEL:0955-29-8079
2016/と今村製陶 町屋
- (写真左)国内外のデザイナー16組とのコラボレーションによって生まれた磁器ブランド「2016/」。ボウルやプレートなど多彩なアイテムが揃う店内は洗練された雰囲気で、カフェスペースも。TEL:0955-42-2016
- (写真右上)築90年の古民家に、作品がゆったりと並ぶ「今村製陶 町屋」TEL:0955-43-4363
- (写真右中央)「今村製陶 町屋」の独自の白と形が美しい花瓶2,860円~
- (写真右下)今村さんご夫婦。
次の100年に向かう有田焼の今を感じる焼き物の町めぐり
日本で初めて磁器が焼かれた有田。町には、レンガ造りの煙突や白壁の焼き物店が並んでいる。有田焼といえば、白磁や色絵が印象的だが、創業400年を迎えた今、次の100年に向かって新しい潮流が生まれている。数ある店の中から、話題の店へ足をのばしてみた。
有田焼ブランドの「2016/」は、誕生して4年の若いブランド。国内外のトップデザイナーによる、直線的なデザインやマットな質感など、新たな有田焼に出会える。また「今村製陶」は、独自の白を完成。有田焼の代表的な艷やかな白ではなく、藁灰の釉薬で、生成りのようなあたたかみのある白を生み出し、見る人を魅了する。伝統の技法を守りながら、新たな作風や独自の作風に挑戦する、作り手たちの情熱が伝わってくるようだ。
ツーリストと町をつなぐ、ユニークなプランも充実している。大きな倉庫に積み上げた器のデッドストックから好みの器を探し出す「トレジャーハンティング」は、若い人にも大好評。また、有田焼の器で佐賀の幸を味わえるレストランやカフェも続々とオープン。器を求める有田への旅が、ますます楽しくなっている。
「トレジャーハンティング」
「幸楽窯」では、豆皿や湯呑など膨大な数の在庫の中から、お気に入りをカゴに詰め放題にできる。しかかり品と呼ばれる未完成のものや金箔を使った豪華なものもあり、器好きにはたまらない品揃えだ。料金:90分5,500円、11,000円の2コース「幸楽窯」TEL:0955-42-4121
「2016/」のブランドマネージャー・陣内さん。「海外デザイナーの斬新なデザインに、薄さやムラなく釉薬をかけた美しさなど、有田が誇る高い技術で応えています」。デザインと機能を兼ね備えた、ニュースタンダードを目指す。写真はティーカップM7,700円。
「2016/(ニーゼロイチロク)」住所:佐賀県西松浦郡有田町赤坂丙2351-169アリタセラ内 TEL:0955-42-2016
このまちの昔ばなし
第34回 佐賀県西松浦郡有田町 有田焼の神様を祀る陶山神社
万治元(1658)年創建。応神天皇を主祭神とし、有田焼の陶祖・李参平を祀り、有田焼の窯元や商人、地元の人々を守護する神様として親しまれている神社。境内には、鳥居や灯篭、水甕など、江戸時代から現代にかけて陶工から奉納された磁器製の名品があり、“野外美術館”とも称されるほど。境内には宮司自らがろくろを回す「宗廟窯」もあり、磁器製のお守りも。例年5月4日には、有田焼の繁栄を願い、陶祖祭が行われている。
交通安全のお守りや御朱印帳など磁器を使った授与品も多数。(写真左)
狛犬や本殿の欄干など、磁器製の逸品が点在。(写真右)
陶山神社
住所:佐賀県西松浦郡有田町大樽2-5-1
TEL:0955-42-3310
- ご紹介した店舗や、その他の情報は2020年4月6日現在の内容となり、それ以降は変更になる場合がございます。予めご了承ください。

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